フラワーセラピーとは、花の力をかりて、心身のバランスを整え、
ストレスを解消し健康に促す、芸術療法です。
「お花って和みます」とか、「ほっとする」とか、
そんな言葉はよく聞きます。
色とりどりの花は、いいものですよね。
皆、それぞれ好きなお花はありますよね。
でもそこには、ちゃんと理由があったりします。なぜその花に惹かれるのか。
そして、答えは自分の中に。
これを読み終わった頃、もう一度、好きなお花のイメージを味わいたくなるでしょう。
- なぜ花色と姿に惹かれるのか?
- 花は自分自身
- 香りは心の記憶を開くもの
1なぜ花色と姿に惹かれるのか
初夏の花々が、次から次へと咲き誇り、街が鮮やかになる季節ですね。
なんとなく明るい気持ちになってきますね。
花には、生きているエネルギーがあります。
質感、形状、色、香りが相まって、その個性を輝かせます。
人は、五感でそれを受け取ります。
花の特性で感じる効果効能は、
人それぞれに全く違うものとして現れてきます。
わかりやすく説明していきましょう。
私たちがその時々、好きな花、選ぶ花には、ちゃんと理由があります。
その時の自分の情動が欲するもの、なんですね。
たとえば、赤いバラが好きな人。
赤いバラは、存在感があり、活力、魅力ある情熱を感じさせる花。
全然違いますが、欲しているものが、今の自分に必要なもの。
赤いバラは、自己主張できる意思と周りに影響力を与えるような存在。
赤という色彩から感じとれる部分も、情熱、活気、外向エネルギー、リーダー、
というイメージです。
赤いバラが好き!という人は、
本人がそのような存在であることもありますが、
逆に、そのようになりたい!
と感じている場合もあります。
リーダーシップをとりたい
人の中心にいたい!
アクティブなエネルギーをもちたい!
その願望が、花の特性を通して映し出されます。
赤いバラは、誰もが知っているので、よく例に挙げられますが、
大輪のダリアやガーベラ、アマリリス、
存在感のある花は色々あり、その効能を感じさせてくれます。
一方、ブルーの花は、どうでしょう。
もちろん、花の形状や、大きさ、姿により印象度は変わってきます。
例えば、ブルーのパンジー。
色味としては、グッと深いところもあり、
優しくて真面目で、あまり外れたことが得意ではなく、楚々した感じ。
一輪だけだと、本当に儚げな感じさえします。
何輪も集まって、その魅力をさらにパワーアップするようです。
色彩から受け取るイメージは、誠実、内省的、冷静、自律的などなど。
更に違う個性の花、
黄色のガーベラや、ひまわりなどは、
天真爛漫、元気いっぱい、みんなであそぼー!!って感じです。
みんなとコミュニケーションがとりたい、物ごと何とかなるさ、
の楽天的な部分もあります。
色彩だけでも色々ありますし、
ましてや、お花は、本当に様々な個性を持っています。
その時々で、心情、心が欲することが変わる、
それによって、視覚で惹かれるものが変化するのは当然のことなのですね。
お花は、簡単に生活の中に取り入れて、目にすることができます。
どのような花でも、自分がその時しっくりくる花を飾って、さりげなく見ることは、とても大切です。
花の意味や、心を映し出す意味などを知っていると、
その時の自分を知る手掛かりになります。
何故そのような心情になるのか、どのような事柄から
自分の感情は動かされるのか?
腑に落ちた時にはスッキリとして心穏やかになれるでしょう。
ありのままの自分を大切に。
心のままに惹かれる花の効能を存分に味わいたいですね。
2.香りは心の記憶を開くもの
お花には、時に香りが高いものがあります。
香りというと、最近では、アロマテラピー、
植物から抽出した精油で心身の不調を整える療法を思い浮かべることも多いですね。
リラクゼーションやエステでも取り入れているところも多いです。
そしてその歴史は古く、病気の治療や、香を焚くという習慣は、何千年も前から存在しています。
香りを感じる嗅覚は、かなり本能的で原始的な感覚です。
香りを脳が感知するのは、瞬時で、それは感覚として記憶に残ります。
この香り、どこかで嗅いだことがある、、、と思ったことはありませんか?
そして、その嗅覚の伝達する脳の部分と、感情を司る部分が近いので、
香りは人の感情を左右する、という要素であることもわかっています。
植物の香りをかぐと、す~っとリラックスした気分になることがあります。
これは、植物それぞれの効能を香りから感知しているんですね。
夜、寝る前の寝室にラベンダーとか。
これは、刺激を受けた脳が、神経伝達物質を分泌しているためです。
嗅覚は、自分にとって必要なもの、不必要なものを、嗅ぎ分けます。
不快な香りは、絶対的に排除したくなり、心地よい香りに、惹かれていきます。
記憶に残った香りの不思議さを、何度も体験しました。
その香りをかぐと、過去に体験したシチュエーション、景色、更に感情までが蘇ることがあります。
私は、オシロイバナの花の香りを嗅ぐと、
夏の麦わら帽子、幼かったころに自分に会えます。
のんびりとしていて、何も考えてはいなかったような時代に、パッと戻る。
高校生の頃に覚えた、レモンの系のオーデコロンの香りは、制服姿の自分に会えますし、
ムスクや、ワックスの香りを嗅ぐと、夏の砂浜にいるはじけてた自分に会える。
面白いですね。
香りで過去の自分に会いにけるなんて。
花の香りも、心地よく自分を癒してくれる存在になるといいですね。
あなたにも、そのような遠い自分に会える香りがあるかもしれません。
自宅でゆっくりしたい時、副交感神経を優位にしたい時、
花の香は、人それぞれの情動に寄り添ってくれます。
3.花は自分自身
お花は、確かに眺めるだけでもフラワーセラピー。
でも、本当は、自分で活けてみるのが一番いいです。
その効能を存分に味わうことができます。
花の合わせ方にも、その心理が現れてきます。
お気に入りの花をもって、実際よく見つめながら、挿していきます。
誰のためにでもない自分のために。
好きなように、気持ちの赴くままに。
お花の顔を眺めながら、じっくりと挿していくと、心も落ち着き、
そして、作品を作っていくに従い、ドンドンすっきりしてくる。
上手に作ろうとする必要はなくて、自分の中で満足できる、花との向き合いながら。
その時々、素早く次々と挿していくこともあれば、ゆっくりゆったりと挿したいこともある。
それも、その時の状態を反映しています。
出来上がったものが、唯一無二の自分の作品。
ほかの誰とも違う、活けたお花は自分自身です。
この花に、何故惹かれたのか?
そこには、潜在意識の中に埋もれていたようなことも、お花によって投影されます。
あなたの感情をフィルターにして、そのお花はどのように映し出されているのか。
落ち着いた優しい気持ちになるでしょうか。
それとも、ウキウキ、走り出したいような気持ちになるでしょうか。
そこには、あなた自身がいます。
その花の姿、香り、色、すべてを味方につけて、癒しの時を楽しみましょう。
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